元々使っておられた古い入れ歯
噛み合わせが悪く、劣化してしまった義歯をお使いでした。
悪い噛み合わせの義歯を長年使用されていた影響で、顎の骨が少なくなり、非常に不安定な形態になってしまっていました。
特に上の前歯の粘膜は可動性が強く(フラビーガム)、義歯を安定させるのには不利な状況でした。
笑った時に好印象を与えるはずの前歯が見えず、口元が寂しい印象でした。
新しく作製した義歯です。非常に審美的で、好印象を与える口元になりました。
審美性も重要ですが、何より機能性が最重要です。
患者さん専用のトレー(個人トレー)とコンパウンドという特殊な材料を用いて、その患者さん独自の粘膜面形態に合った精密な型取りを行いました。これによって強い吸着力が獲得できます。
次に、患者さんの頭蓋骨に対する上顎の三次元的位置関係の記録を採り(フェイスボウトランスファー)、顎の位置決めのために顎運動検査と顎関節の角度の計測を行いました(ゴシックアーチ)。
より薄く、違和感が少なく、そして壊れにくい義歯とするため、上下とも金属を用いています。
他にも、奥歯にはジルコニアというセラミックを用いることで、咀嚼効率が高く、衛生的で劣化しにくい義歯となりました。
歯科医師、歯科技工士が精密で完璧な、妥協のない仕事をすることで、機能性、審美性ともに最高の義歯に仕上がりました。
高拡大率で歯を削り、適合の良い仮歯で歯肉をしっかり引き締める。これにより超精密な型取りが可能となる。
歯科医師とセラミストのこだわりの手技によって、適合、噛み合わせ、審美性、生体適合性などが非常に高いレベルで達成される。
当医院のセラミック治療は高拡大率のもと処置を行い、形成(歯を削ること)、プロビジョナルレストレーション(仮歯)、印象採得(型取り)、咬合採得(噛み合わせ)に対して一切の妥協をしません。
セラミックの被せ物は、日本有数のセラミストの手で作製されます。
歯科医師側の作業が全てが完璧に達成されて初めて、セラミストは超精密なセラミックを製作することが可能となります。
セラミックは見た目が美しいのはもちろんですが、生体親和性が高く、歯周組織が理想的な反応を示します。セラミックに対してクリーピング現象(歯肉がセラミックを天然の歯だと認識してくっついてくること)が起こることで、歯周組織は健全な防御機構を保つことが可能となります。
《治療前》
被せ物と歯の境目に虫歯が広がっています。
虫歯は歯茎の下にまで達し、根の先にも感染がありました。
《治療後》
歯周病の治療や虫歯の治療、根管治療を行い、修復治療へ移行しました。
虫歯が大きく根の一部しか残らない歯が多い中、矯正治療で歯を引っ張り出し、歯周外科治療により歯を残しました。
顎が後方に引いてしまう骨格をしていたため、顎関節に負荷がかからないように、そして修復治療後の長期安定のために、顎を前方に適応させています。
健康な歯に対しては、歯をほとんど削らないラミネートベニア修復によって審美的に回復しています。
機能性、審美性ともに大変満足していただくことができました。
↑
クリックしていただくと動画が再生されます。
歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用い、高倍率で虫歯を完全に除去します。
虫歯を完全に取り除くと歯の神経が露出しました。
これまでであればこの時点で神経を全て取り除かなければいけませんが、神経を取ると歯に栄養が行き渡らなくなり、もろく感染しやすくなります。
そこで、今回もMTAセメントを用いて神経を温存しました。
その後も、口腔内で直接材料を詰めました(ダイレクトボンディング)。
歯の解剖学的な形態も付与し、審美的に仕上げました。
↑クリックしていただくと治療動画が再生されます。
当院では、歯科用顕微鏡(マイクロスコープ)を用いた高拡大視野の元、精密な治療を行なっております。
この動画は、虫歯を除去していくと神経にまで達し、穴が空いてしまったケースです。
この場合、通常であれば神経を取る必要があります。神経を取ると歯には血流が途絶え、感染したり歯が折れたりするリスクが高くなり、歯自体の寿命が短くなってしまいます。もちろん一度取った神経は再生することはありません。
当院では、これまで神経を残すことは出来ないと診断されていた歯に対して、マイクロスコープ下でMTAセメントを用いることにより、最大限神経を残すことを可能にしています。
この動画でも、神経を残す治療を行いました。
正しい診断と、マイクロスコープによる高拡大視野、正確で精密な手技により一つ一つの処置を地道に確実に行うことで、ご自身の歯を長持ちさせることが可能となります。
治療前
上には歯が無く総入れ歯が入っていて、下の残った歯は根に感染があったり、歯茎の下で虫歯になったりしていました。
治療後
根の感染の治療や、虫歯が深かった場所は歯周外科も行うことでできる限り歯を残しました。
『パーシャルパラレルミリングデンチャー』という超精密な義歯によってリジット固定とすることで、残った歯の長期的な安定を最大限に獲得しました。義歯は金属の金具(クラスプ)が無く、いっけん入れ歯を入れているのがわからないくらいの審美性も獲得できました。
噛み合わせる顎の位置を決めるために、フェイスボウトランスファーやゴシックアーチといったテクニックも駆使し、機能性も最大限獲得しています。
完成した技工物
ブリッジと義歯(入れ歯)が超精密に組み合わさり、機能性と審美性を獲得できます。
歯科医師と技工士の高い技術により、この超精密な義歯の製作が可能になります。
術前と術後の正面観
術前と術後の側方面観
術前と術後の側方面観
内側に倒れこんでいる奥歯を部分矯正によって適正な位置に動かした後、セラミックブリッジにて修復しました。
最初の歯並びのままだと神経を取らなければブリッジにできませんが、部分矯正をしたことで神経を残してブリッジを製作することができました。
歯の長さや歯茎の凸凹、歯茎ラインの不揃いを審美的に治した症例。
元々前歯2本が無く、残っている歯も根元の虫歯で抜歯適応になり得ましたが、矯正治療と歯周外科を行なって抜歯は回避できました。
歯肉の移植も行い、仮歯で歯肉の形態を整え機能性も確認した上で、テクニシャンとディスカッションを繰り返し審美的、機能的に修復しました。
拡大視野下で虫歯を丁寧に取り除き、歯科医師が口腔内で彫刻のように歯の形を作っていきます。ラバーダム防湿を行なって唾液の侵入を防ぐことで、確実な接着を行います。
高い拡大率で必要最小限のみの切削を行い。このケースはトンネリングテクニックも応用しています。天然の歯と同じ解剖学的形態を付与しました。